MENU
No.9
ビッグ・ウェンズデー(Big Wednesday) 1978/米
製作総指揮 アレックス・ローズ / タマラ・アシーブ
製作 バズ・フェイトシャンズ
監督 ジョン・ミリアス
脚本 ジョン・ミリアス / デニス・アーバーグ
撮影 ブルース・サーティーズ
音楽 ベイジル・ポールドゥリス
出演 ジャン・マイケル・ビンセント / ウィリアム・カット / ゲイリー・ビジー

サーフィン映画
高校時代サーフィンをやっていた時にリバイバルで見てとても感動したのを覚えています。監督の知り合いからサイン入りで写真を送っていただきました。ちなみにその写真はこちら!アメリカの60年代を過ごした若者をサーフィンを通して描いた作品になっています。
1枚組
本編119分、本編以外は、これといって特典的なものはないですが、ジョン・ミリアス監督の音声解説は結構面白いです。映画の随所に出てくるナレーションは何で付けてあるかと色々裏話が聞けます。
はちゃめちゃな青春
この映画、俳優がすごいとか脚本がいいとか、撮影がいいとか映画的に優れているとかそんな事はない普通の映画なんです。しかし、何かいいんです。何がいいのかと言われても説明がつかないのですが。主人公は、3人の男達です。その男達が大人になっていくという事と子供でいる事で揺れていくという物語なのですが。その物語を語る上でサーフィンというスポーツが重要な役割をしています。映画の舞台は、まさしくサーフィンがロングボードからショートボードへ移る時代でありました。主人公たちはロングボードの時代に青春を過ごした仲間です。いわば世代交代というものに対して、主人公たちがどのように受け止め自分の時代が終わった事をどのように認識をしていくのか、その自分の時代を引きずって生きるのかという選択に迫られて大きくなっていきます。
この映画を見ると、アメリカの若者は何て自由な人たちなんだろう?と思います。わがままで、自分の事しか考えず、迷惑ばかりかけていく、そんな若者に優しい大人たちを見てうらやましかったです。しかし、彼らは、彼らなりに悩み考え成長していくのです。はちゃめちゃな青春を送っている若者が、ベトナム戦争に送られていく、もし、こんな現実が自分のまわりで起こったら自分もはちゃめちゃな青春を送っているかもしれません。
色々なシーンが頭に残るのですが、何と言っても、最後のシーンは最高です。 バラバラになった3人がヘベアー(彼らの師匠)の大波が来た時に、3人が集まって、ロングボードでその大波に挑む。主演のジャン=マイケル・ビンセットが、海岸の入り口の朽ち果てた階段を下りていくシーンはもう涙が、涙が。
時代には、その時代ごとに波がありその波と上手くつきあう事で、自分を見つけていけるというメッセージを観客に伝えているようです。
評価
アメリカでしか作れない映画です。何かいいですよね。でも私の思い入れが強すぎるので、ランクCです。